おまいりと共にある郷土の料理 第4回

おまいりと共にある郷土の料理 第4回

 

●涅槃だんご 

こちら↓のカラフルなお団子は、「涅槃団子」といいます。

 

2月~3月の涅槃会の際に作られるお団子です。

禅宗や真言宗、浄土宗のお寺さんで、涅槃会の際に本堂で撒かれます。

色は、白、赤、黄、緑が多いですが、本来は紫も入れて5色です。

お寺さんの五色幕とかと同じです。お団子の大きさは2.5㎝位の小ぶりなお団子です。

作り方は、米粉に熱湯加えて混ぜで捏ね、団子に丸めて蒸します。

蒸しあがったら急いで水をかけて冷やし、団扇で扇いで冷まします。

一晩置くと表面も乾燥して固まります。米粉とお湯のみで作るので、シンプルなお団子です。

出来立てならばそのまま食べても、乾燥したものならば、トースターやフライパンで

軽く炙って、お醤油でも付けながら食べる事が多いです。

 

こちらもお寺さんやお家ごとに色合いが違います。

 

こちら↑は私の友人がおまいりに行ったお寺さんのもので、とても淡い色合です。

画像では分かり辛いのですが、金箔銀箔がまぶしてあったと言ってました。

チロルチョコも撒かれたようですね。

 

手芸の得意な方だと、お寺さんで貰ってきたこのお団子を入れたリリアンで編んだ

お守りを作って、友達やご近所さんへ、一年の無病息災を願って配る人もいます。

(↑画像はネットより探して利用させて頂きました。)

今でも交通安全に車のレバーとかに下げている人もいますし、

今の子供は分からないですが、私の子供の頃だと、ランドセルに付けてる子もいました。

食べもするけど、「お守り」として大切にしてにするものでもあるのです。

10年位前までは、お寺さんでも、知人のおばちゃんとかにも、お守り貰ってましたが

この数年では珍しい物になりました。

 

こちら↓はネットからの画像ですが、石川県、福井県、新潟県、にも涅槃団子と呼ばれる物があるようです。

(↑画像はネットより探して利用させて頂きました。)

 

まん丸のお団子でなくて、マーブル模様のおはじきみたいで可愛いですね。

その年の干支の動物も作って混ぜている地域もあるようです。

(どれが何処の地域のものなのかは分かりません。)

 

富山県以外の所でも、このお団子は、食べると一年無病息災、

山に入る時に身に着けると、マムシ除けになり、魔除けになり、

「お守り」としても大事にされているのは一緒のようです。

 

第5回へ続く