
2017.12.05
報恩講のいとこ煮 いとこ煮レシピ
去年からどうしても作ってみたかった、念願の「いとこ煮」を
母に教えてもらいながら作ってみました。
富山の郷土料理でもあります。
「いとこ煮」は浄土真宗の開祖・親鸞聖人の祥月命日のおまいり
「報恩講」の法要の際に食べられる事が多い料理です。
大根や里芋などのたっぷりの野菜と小豆が入った汁物です。
小豆は親鸞聖人の好物だったそうで、浄土真宗の多い地域の報恩講の
御膳では小豆を使った一品が添えられる事が多いようです。
亡くなった方の好きだったものをお供えしてあげたい、というのは
今も昔も変わらない、優しい気持ちの表れですね。
我が家では、冬の間に何度か食卓に登場する「冬の味」となっています。
それでは、分量と作り方です。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
いとこ煮
材料(たっぷり10人前くらい)
(カッコ内)の分量は皮をむく前の分量の目安
・大根 1/2本(約600g) ・人参 1本
・里芋 小ぶりのもの15個(約500g) ・ごぼう 1本
・こんにゃく 1枚(250g) ・厚揚げ 1枚
・小豆 100~150g ・味噌 130~150g
①下ごしらえ。野菜を切る。
・里芋 皮を剥き、(大きな物はカットして一口大に。大きさの目安は冷凍の里芋。)
2度ほど下茹でしてぬめりを取っておく。
・小豆 さっと洗い、たっぷりの水(1000㏄)で硬めに茹でる。
小豆の茹で汁も後で使用します。
(今回は圧力鍋使用。沸騰してから約2分で火を止めました。
煮崩れてドロドロにならないように注意!)
圧力鍋、保温鍋等、調理方法により時間が違いますので、
下ごしらえのタイミングにご注意下さい。
・大根 皮を剥き、厚さ3ミリ位の短冊切にする。
・人参 皮を剥き、厚さ3ミリくらいのイチョウ切にする。
・ごぼう 表面を包丁の背でこそげ、ささがきにする。さっと水にさらし、アク抜きする。
・こんにゃく 厚さ3~5ミリ程の小口切にする。アクが気になれば下茹でする。
②大きめの鍋で野菜を煮る。
大根、人参、ごぼう、こんにゃく、里芋をいれ、
野菜が被るくらいの水(約1,500㏄)を入れる。
強めの中火にして、15~20分煮る。 途中、アクを取る。
里芋が煮崩れないよう、混ぜたりせず煮ました。鍋は5リットルのもの使用。
③煮ている間に、厚揚げを切る。縦横1/2にして、厚さ1センチほど。
④大根、人参が柔らかくなったら、厚揚げを入れて1~2分煮る。
⑤小豆を煮汁ごと入れる。煮汁は多ければ加減する。
ここで全体をさっと混ぜ、ひと煮立ち。
⑥味噌を入れて煮溶かし、全体に味噌をなじませ、火を止める。
味噌の量もご家庭ごとのお好みに合わせて加減してください。
⑦合掌! いただきます!
今回は、小豆たっぷりの「いとこ煮」でした。
(レシピは調整した分量を書いていますが、実は250g入れました。
母が少し残っても仕方ないから!と1袋全部煮た。。。
しかも3分以上加圧し、煮崩れた。)
小豆の煮方が難しいですが、煮崩れるとざらつきのあるお汁になるので、
硬めに煮るのを心がけたいです。
カレーでも豚汁でも沢山で作れば美味しいのと同じで、
いとこ煮も野菜たっぷりで作ると野菜のお出汁で、
優しい味わいの汁物になります。特に今の時期は、大根や里芋の美味しい季節♪
精進料理なので、煮干しや鰹出汁は使わず水だけで煮てますが、
昆布出汁を加えて煮てもいいかもしれません。
手っ取り早く、少量作るには、冷凍や水煮の里芋、豚汁用に大根人参など
水煮したパック、味付けなしの小豆煮の缶詰めなどを利用するのも今様で、
時短、お手軽かな?!
地味な料理ですし、若い人には「物足りない」と感じられるかもしれませんが、
野菜の出汁の旨味を味わうことの出来る料理です。
手間もかかりますが、頑張った分、美味しく出来ると思います。
寒い日に、
月忌まいりの日に、
報恩講のお勤めがある日に、
「いとこ煮」一度作ってみませんか?
(現実的な4~5人分のレシピは、後日、COOKPADに書いてから掲載します。
今どきは4~5人分でも多いのかなぁ。。。)
12月9日追記
COOKPADに掲載していた「いとこ煮」のレシピですが、
作り方の工程の画像を加え、材料の分量も見直したものに
書き換えをしました。ぜひご覧ください。
COOKPAD いとこ煮~富山の冬の味~ byゆい結